アラカン世代の人は年金分割のための情報通知書を取りよせよう。

【年金分割とは】

 

会社員や公務員である夫とその妻が離婚する際に年金の受け取りの権利を分割する制度です。
条件としては、パートナーもしくはご自身が厚生年金・共済年金に加入している場合に限られます。

 

 

【日本の年金制度】

 

 

 

日本の年金制度は上の図のように『3階建て』になっています。

 

● 1階部分は、日本国民全員が加入する『国民年金』制度。

 

● 2階部分は、会社員や公務員の『厚生年金』で報酬に比例して増える制度。

 

自営業者、学生、フリーターなどの国民年金基金もこの2階建て部分に当てはまります。

 

 

 

● 3階部分は、厚生年金基金や確定拠出年金(企業型)などの企業年金や公務員の年払い退職給付などが当てはまります。

 

 

 

 

 

【年金分割できる部分は厚生年金の部分のみ】

 

 

         厚生年金の部分のみ分割できる

 

 

 

年金分割とは、2007年4月1日以降に離婚した夫婦から利用できる制度で、特に熟年離婚の公平を保つために導入された制度です。

 

夫が会社員や公務員として働いて妻が家事を行う専業主婦だった場合、夫のみが厚生年金を全額受給できることは不公平だという考えからできた制度です。

 

アラカン世代の専業主婦にとっては強い味方になってくれると思います。

 

 

知っておいていただきたいのは、年金分割できるのは『2階建て』部分の厚生年金の部分だけということです。

 

公務員の場合ですが、2015年9月30日までは『2階建て』と『3階建て』の部分が年金分割の対象となっていましたが、2015年10月1日以降、年金の一元化に伴って共済年金制度は厚生年金制度に統一されました。

 

なので、離婚時の年金分割の方法は夫が婚姻期間中に加入したすべての厚生年金の標準報酬などを合算して行うことになりました。

 

 

 

【離婚時の年金分割の例】

 

 

専業主婦の場合(第3号被保険者)

 

 

厚生労働省ホームページより

 

 

 

 

 

 

【離婚前、年金分割の情報通知書を取り寄せ】

 

 

 

 

 

 

 

離婚する前に年金分割の額を知らせてもらえると将来設計がしやすいですね。

 

 

そこで、離婚時にパートナーが今までかけてきた年金をアラカン世代(50歳以上)ならば老齢基礎年金の受給資格期間(25年以上)を満たしているので、年金分割をした年金見込み額の試算の申し込みも一緒に請求できます。(老齢厚生年金の見込み額)

 

請求手続きは、夫婦のどちらかでもできます。

 

離婚成立前に1人で手続きできます。(婚姻期間中に加入している年金制度の事務を行っている下記に記載された実施機関で請求可能です)

 

注意すべき点は、いずれか1つの実施機関だけに請求すること。(年金分割の情報通知書を作成するために婚姻期間中に加入している全ての年金制度を取りまとめるので)

 

年金分割の情報通知書は、情報提供の請求をした機関から返送されてきます。(夫に知られたくない人は住所を実家や夫に知られない場所へ返送してもらってください)

 

 

離婚を決めたのなら各方面に問い合わせをしましょう。

 

厚生年金ならば年金事務所に問い合わせ
共済年金ならば、共済組合に問い合わせをしてください。
(その際、違う機関を紹介されることもあります。)

 

 

 

 

KKR国家公務員共済組合連合会ホームページより

 

 

 

 

 

 

【年金分割の意味】

 

年金分割の制度は、婚姻期間中の保険料納付実績を分割するという意味です。
なので・・・婚姻前の期間は年金分割の対象にはなりません。

 

年金給付を受ける人が、保険料納付済み期間と保険料免除期間を合わせて25年以上にない場合は年金受給資格が発生しないことになってしまいます。
せっかく年金分割しても年金が受け取れません。

 

 

 

 

【年金分割の種類】

 

● 合意分割(夫婦間の合意、裁判所の決定による厚生年金の分割)
● 3号分割(第3号被保険者である会社員や公務員の妻(専業主婦など)が使える分割方式)
の2種類があります。

 

 

 

 

 

 

 

【合意分割】
2007年4月1日以降に離婚した夫婦が、お互いの合意に基づいて婚姻期間の長さに応じて厚生年金の標準報酬を最大50%まで分割できる制度です。

 

夫婦の話し合いで決めるか、話し合いがまとまらない時は家庭裁判所での離婚調停や離婚裁判で決めることになります。

 

 

 

【3号分割】
2008年4月1日から始まった制度です。

 

3号分割は夫の合意がいりません。夫婦間の話し合いが不要。

 

会社員や公務員の妻で国民年金の「第3号被保険者」ならば2008年4月1日以降の婚姻期間については一律50%分の年金を受け取る権利が得られます。

 

 

 

ここで気を付けていただきたいのは、合意分割、3号分割で話がまとまったとしても年金分割を受け取る権利が得られただけなんです。

 

年金分割の権利を確定するには、合意分割・3号分割、両方とも年金機構事務所に『標準報酬改訂請求書』を提出しなければなりません。

 

あなたが、たとえ第3号被保険者で3号分割が決まっていても手続きが必要です。

 

 

 

 

 

 

【標準報酬改訂請求書を提出時持参するもの】

 

【基本的に必要な書類】

 

● 離婚届け
● 年金手帳
● 戸籍謄本(婚姻期間がわかるもの)

 

【合意分割の場合は上記書類にプラスするもの】

 

● 公正証書
● 調停証書
● 確定判決 
などを持参する。

 

 

年金の分割請求期限は離婚成立翌日から2年以内。

 

2年過ぎてしまうと請求できなくなってしまいますので気をつけましょう。

 

離婚に伴い書類の手続きが多く、へとへとになってしまうと思いますが、絶対に忘れないでくださいね。